過去のトラウマ

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人間以外の動物は「今」を生きています。犬を観察していると分かりますが、犬は過去のことを根に持ったり、未来のことを考えたりしていません。犬にも学習能力があるので、人間に叩かれたりすると人間を恐れるようになります。長期間虐待を受けると犬の脳の回路が太くなってくるので、人間になつくことができなくなります。

それでは人間はどうでしょう?人間も幼少期に親から虐待を受けると犬と同じように人間不信になります。犬と人間の決定的な違いは何でしょう?人間の場合は言葉で過去のトラウマに執着してしまうことです。例えば「私は幼いころ親に虐待された」というように、過去の出来事を言語化してずーっとそれに囚われてしまいます。

犬の場合、どれだけ飼い主に虐待を受けても、環境が変わり優しい飼い主に育てられると、時間が経つにつれて習慣が変わってきます。あれだけ人間を恐れていた犬が徐々に人間好きになっていきます。犬は言葉で過去のトラウマを正当化することができないので、今の状況を受け入れるのです。すると、過去に学習した脳の回路が薄れていき、新たな回路が作られていきます。

人間の場合は言葉で過去のトラウマを強化していくので、どれだけ時間が経って、環境がガラッと変わっても過去のトラウマを生き続けます。例えば太平洋戦争で兵士として戦った人は、その時のトラウマをいつまでも生き続けます。戦争が終わって70年経っても、過去の出来事が蘇って夜寝れなくなります。言葉を掴んで執着しているとそうなります。

私の場合、「母を悲しませてはいけない」という言葉を40年以上大事にしてきました。子供のころは、自分が悪さをして母親が悲しんでいると、「もう二度と悪いことはしない」と心に誓っていました。結婚してからは、「妻を悲しませてはいけない」と思い込んでいたので、自分は我慢をしてまで妻のやりたいことを優先していました。母に対しての想いは妻へと移行したのです。

「母を悲しませてはいけない」というのは掴んだ言葉であって、その元が絶対にあります。言語化する前の状態です。これは母から空気感で伝わってくるもので、24時間母親と一緒にいるとしみ込んでくるものです。まずは言葉を手放すことが必要ですが、その奥にある言葉の元になるものも外していかないと自由にはなれません。これは考えてできることではないので行動するしかありません。

2015年5月14日

せいじ
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